J君が2歳の誕生日を迎えようとする頃、お腹の中に新しい命がやってきてくれました。

家族の騒がしい会話を聞きながら、育児家事に忙しいお腹で揺られながら、お腹の中でスクスク育ってくれ、ついにこの日を迎えました。

第1子の出産レポはこちら

転院2回繰り返したのち…

妊娠が発覚したのは都内在住の時。

とは言ってもJ君を出産した家からは引っ越していたのでまた一から産婦人科探し。

今回は小規模院かクリニックでの出産を考えていたので、ネットの口コミを頼りに帝王切開ができる産婦人科を探しました。

一番初めに見つけた病院は新中野女性クリニックでしたが、GoogleMapのレビューに多くあるように院長先生の対応に耐えきれず3回ほど通って、転院しました。

転院先は、高円寺の林医院。

先生が高齢のためお産は行っていませんが、出産までには湘南に引っ越すことが決まっていたのでこちらで妊婦検診を受けさせていただきました。

とても親切で丁寧な先生、院内は何かホッとするような暖かい雰囲気のインテリアで転院して本当に良かったと思います。

その後は、引っ越しのタイミングで鵠沼湘南産婦人科に転院しました

入院当日

何事もなく帝王切開である38週0日を迎えました。

37週以降に帝王切開を計画する病院もある中、こちらの産婦人科ではできるだけ赤ちゃんをお腹の中で育たせてあげた方が良いという方針のようで、38週以降の日付を決め帝王切開を行います。

以前は大きな大学病院で出産をしたのですが、サービスの違いに驚きました。

ロクシタンのアメニティ、タオルやパジャマの用意もあり、まるでホテルのよう。

初日の夕食もこんなに豪華でした!

帝王切開当日

早朝から着圧ソックスを履いたり、点滴を入れたりと準備が始まります。

当日は、夫が来てくれていたのでとても安心しました。

コロナ禍でも妊婦の気持ちを考えてくれる病院で本当にありがたかった…

今回の執刀医である清水先生の外来が終わったとのことで手術室に移動です。

手術室には、妊婦検診を担当してくれていた男性医師、赤ちゃんを受け取る助産師さん、私の横に付き添ってくれる助産師さんがいました。

J君を出産したの大学病院の手術室と比べ、半分ほどの大きさで驚きました。

麻酔が効いてこない…

手術台に乗ると、あれよあれよと処置が進んでいきます。

横を向き体を丸め、背中に麻酔を入れますが、なかなかうまく入らないようで少し時間がかかりました。

刺し直したり、手術台を傾けたりすると麻酔が効いてきたのでついに手術がスタート。

手術室の大きなライトに自分のお腹が反射して写っているような気がするけど、見ると取り乱してしまいそうなのであえて目を逸らす…

「少し押される感じがありますよ。」

赤ちゃんを出す際に胃のあたりからぐいっと押されるのですが、今回はかなり強く押される…うぅ…

対面!

そんなことを考えているうちに「オギャー!!!」と愛しい泣き声。

今回も生まれるまではあっという間で、数分前まで私のお腹を蹴っていたJちゃんが私の顔の隣に。

3550gで生まれたJ君と比べると2900gのJちゃんはとても小さく、感動の前に心配が強く、泣けなかったことを覚えています。

感覚が戻りつつある…?

Jちゃんは面会室で待っている夫とJ君の元へ連れて行かれ、私はお腹を閉じるまでもうひと頑張り。

考え始めるとお腹が開いているという事実が怖く取り乱してしまいそうなので、頭の上にいてくれる助産師さんにやたらと話しかけます。

気づかないふりをしていたのですが、お腹の上に掛けてあるシートの感覚を感じ始めた…?

ま、麻酔が切れ始めた?

その後、我慢できないほど痛いと感じることはなかったものの、最後の縫合の際にヒリヒリするような痛みを感じましたが、認めるのが怖く言い出せませんでした…

先生に伝えていれば何かしらの対処をしてくれていたかもしれないにもかかわらず、なぜ何も言わなかったのか自分でもわかりません…

家族との対面

ともあれ今回の帝王切開は、麻酔の件を除けば順調に終わり、前回のように出血が多いことも、血圧が下がってガタガタ震えながら嘔吐することもなく終わりました。

その後、手術室を出ると夫とJ君、Jちゃんが待っていました。

改めて、4人家族になったんだなとしみじみ感じました。

J君は初めて見る新生児に少し怖がっていましたが、興味津々に何度も近寄りふにゃふにゃと動く表情を見ていました。

予想外の後陣痛と術後処置

”帝王切開は後が大変”と誰もが聞いたことがあると思いますが、前回の帝王切開では術後の痛みは全く耐えたれないような痛みではなかったので、今回も手術が終わればこっちのものと浮かれていました。

しかし手術が終わって数時間後、とてつもない後陣痛がやってきました。

耐えることのできない痛みに助産師さんに伝えても、内服の痛み止めを服用すると子宮収縮の邪魔となって出血量が増えることがあるのでまだ使用できないとのこと。

背中から入っている麻酔を追加するスイッチがあり、それであれば何度でも押しても大丈夫と言われたのですが、効かない…

結局、痛み止めの内服ができたのは翌日の朝方で、一晩中後陣痛に苦しめられ、身体を動かして誤魔化そうにも体を動かすと傷が痛い、そのうちに腰まで痛くなってくる始末で、ほぼ一睡もできないまま朝を迎えたのでした。

歩行開始

待ちに待った痛み止め。

飲むと痛みが弱くなっていきましたが、一晩中寝ていない疲労や寝返りを打てなかった身体のだるさがあり本調子とは程遠い翌日の朝。

それでも何かしたいとソワソワして休む気がせず、今思うとホルモンのバランスの乱れで産後ハイになっていたのだと思います。

それを見た助産師さんが膀胱カテーテルを抜去し、歩く練習に付き合ってくれました。

まずはゆっくり立ち上がり座るのみ、そして病室内にあるトイレまで歩きました。

やはり帝王切開直後は身体を真っ直ぐにすることができず、へっぴり腰になってしまいます。

突然の混乱

その後、助産師さんがJちゃんを連れてきてくれるとのことで一度部屋を離れました。

すると突然、頭の中の物事がうまく処理できないよう感覚に陥ってパニックになり、あまりの恐怖心からナースコール。

すぐに助産師さんが駆けつけてくれるも頭の中がぐちゃぐちゃ(この表現が一番近いけど説明できない感覚)で、落ち着きません。

今思うと大袈裟ですが、その時は自分がどうにかなってしまった、一生このような状態のまま過ごすことになるのかと思いとても怖かったです。

私の気分を変えようと助産師さんが外の見える場所に連れて行ってくれたり、予約していた家族室に早めに移してくれたり、忙しいにもかかわらず夫が来るまで付き添っていてくれたのが本当に心強かったです。

その後は少しづつ落ち着いていきましたが、起こったことがトラウマになり一人で入院することができず夫が家族室に泊まってくれました。

J君は私の退院まで、実家から来てくれていた祖父母とお利口に自宅で過ごしてくれました。

その後、この症状がなぜ起こったのか気になり調べると、術後のせん妄が一番症状には近いのですが、お年寄りに多く起こる症状であるようで今でもなぜ起こったのかは分かりません。

傷の経過

痛み

今回は後陣痛の痛みが最も印象に残っており、やはり前回と同様傷の痛みは全く耐えられないものではありませんでした。

手術の翌日に離床し、その後歩いて個室に移動をしたので、トイレや洗面など室内ではすでに歩行していました。

一人目の出産レポでは、ベッドから起き上がる時が一番大変で電動ベッドが必須だったと書きましたが、今回移動先の個室がマットレスで電動ベッドなし。

これはまずいと思ったのですが、慣れると電動ベッドより楽に起き上がることができてびっくり。

こちらのウェブサイトを参考に、横向きになる→足を下ろす→上の手と下になっている肘の力で体を起こします。

入院中はもちろん、退院してからも数週間は傷を意識した生活が続きますが、私は出産から3週間後には近所を散歩できるまでに回復しました。

1ヶ月検診を終えると少しづつ外出できる距離を伸ばしていきます。

ちょうど2ヶ月目となる日には泊まりで家族旅行に出掛けられるまでに、5ヶ月目には理学療法士の方がやっているピラティスに通い始めました。

私は自宅のみで子育てをしていると息詰まってしまうタイプということがJ君の育児で分かっていたので、早い段階から無理のないように外に出ていましたが、痛みの度合いや、回復の程度は分娩の方法や個人でも変わってくると思うので、自分の身体をケアしつつ、担当医に相談しながらストレスのより少ない方法で過ごすことがベストです。

見た目

前回はあまりケアの仕方も知らず、病院で言われるがままにしていました。

今回はこれが最後の帝王切開の予定なので、できるだけ綺麗にケアしたと考え、退院の診察が終わってから後ファインという傷口をケアするテープを貼りました。

 初めのことはまだ傷が痛々しく、粘着力のあるテープを毎週交換するのが恐怖でしたが、下記の方法で剥がすと痛みはあまりありませんでした。

  1. テープの周囲をゆっくり剥がす
  2. 剥がれている端っこを180度折り曲げるようにテープの方向に倒してゆっくりと剥がしていく
  3. その時、皮膚がついてこないように優しく手で押さえておく

約半年ほど続け、端の方から徐々に肌色になり目立たなくなってきた時点でアトファインを貼るのをやめました。

前回の産後に比べ、赤くミミズ腫れのようになっていないところを見ると効果があったのだと感じます。

大病院と個人病院で帝王切開を経験して思う事

都内の大学病院と海の見える湘南の個人病院で出産を経験して思うことは、両者にメリットがあり、それを理解した上で出産する病院を決めることで、”思っていた出産と違った”というような体験を避けられるということです。

まず大学病院は設備が整っているので、リスクのある出産、初めてで何か起こったらどうしようという不安の強い方に向いている一方で、陣痛時や産後のケア、サービスは個人病院に劣ることが多いです。

個人病院は、アメニティ、料理、陣痛時や産後の授乳などに関するケアがとても充実していますが、いざというときに手術に対応していなかったり、赤ちゃんに何らかの異常があった場合に転院しなければならない可能性もあります。

もちろん上記のようではない病院もあるので、ネットで信頼できそうな出産レポを読むなどして情報収集をした上で決めることが重要です。